Tuesday, November 28, 2017 10:01 AM

住友電工とドコモ、5G使った交通データ活用を実証実験

 住友電工とNTTドコモは、先進センサーや第5世代移動通信(5G)を使った交通情報の即時収集・配信に関する実証実験を横浜市で進めている。

 両社のプレスリリースによると、2017年9月19日から始まった実験で、両社は交通情報を瞬時に可視化し車や歩行者に安全で実用的な支援を提供するシステムを使いやすくするための課題抽出や対策の検討を行う。横浜にある住友電工の施設が試験場で、車両とコースに先進センサーを設置し、ドコモの車載5G端末とコース上に置かれたドコモの5G基地局が通信できるように設定してある。データの収集には、高精細(HD)カメラ、ライダー(赤外線レーザーによる測距装置)、ミリ波レーダーを使っている。

 5G通信網は旧世代システムよりも超高速、大容量、低遅延で、車車間(V2V)・路車間(V2I)通信を可能にする交通情報の即時収集および配信ができる。これは将来の完全自動運転車の実現には不可欠の技術と見られている。

 共同研究を通して、住友電工は車両や歩行者およびV2V・V2I通信から交通情報を収集するセンサーなどの機器の試験を行い、ドコモは既存のLTEや先進LTE(4G)、さらに5Gといった無線通信システムと車両を接続する技術を試験している。ドコモは、センサーによる詳しい交通情報の即時収集、解析、提供を5Gシステムで支援できると考えている。

 自動車業界は、5Gネットワーク技術を最大限に利用したいと望んでおり、アウディ、BMW、メルセデスベンツは16年、エリクソン、フアウェイ、インテル、ノキア、クアルコムとともに5Gオートモーティブ・アソシエーションを立ち上げ、自動車業界に対する5Gの推進や、この技術の迅速な普及を図って基準やアーキテクチャーの確立を進めている。

http://www.ihssupplierinsight.com/news/5242778/sumitomo-electric-ntt-docomo-jointly-test-5g-real-time-traffic-monitoring-system