Monday, December 04, 2017 9:42 AM
アップル、独自の物体認識技術を研究中
アップル(Apple)が極秘裏に進める自動運転車開発計画について、同社のコンピュータ科学者らは、自動運転車業界の常識よりも少ない検知器によって自転車や歩行者をより効率的に検知する方法を模索している。
このほど公開された研究論文によってその一部が明らかになった。
クリスチャン・ポスト紙によると、研究論文は「ポイント・クラウド基盤立体物体検知のための末端間学習(End-to-End Learning for Point Cloud Based 3D Object Detection)」と題され、オンライン誌「アーカイブ(arXiv)」に11月17日に掲載された。
アップルの研究者らは、歩行者や自転車といった立体物体の検知能力を高めることを狙った同社独自の自動運転車向け新ソフトウェア「ヴォクセルネット(VoxelNet)」について論文で発表した。
研究者らは、自動運転車で一般的に採用されている2次元カメラ・システムとライダー(LiDER=Light Detection and Ranging)の性能をヴォクセルネットが上回ると説明した。
それによると、ヴォクセルネット搭載システムは、2次元カメラ・システムと異なり、検知用カメラを使わなくてもライダー単体での物体検知と距離測定を可能にする。
研究者らは、「有望な(試験)結果」が得られたことを明らかにしたが、同時に機能改善のために一層の研究が必要と説明。また、これまでの試験はコンピュータ模擬を使ったものであり、路上試験はまだであることも判明した。
カリフォルニア州は、自動運転車の試験実施を認可した企業の一覧を4月に発表。アップルはそこに社名が含まれたことを受けて、自動運転技術を開発中であることを初めて認めた。