Tuesday, December 19, 2017 10:01 AM

テスラ・セミ充電にかかる電力、3200世帯の1時間分

 テスラが11月に発表した大型電動トラック「テスラ・セミ」は、1台を充電するのに30分かかり、英国の一般家庭3200世帯が1時間に消費するのと同じ電力が必要だという試算を、エネルギー市場調査オーロラ・エナジー・リサーチ(Aurora Energy Research、英国)が発表した。

 英フィナンシャル・タイムズによると、オーロラのジョン・フェダーセンCEOは、「セミの航続距離は500マイル」というテスラのイーロン・マスクCEOの説明を基に、セミに荷物を満載して500マイル走った後、再び充電する時に必要な電力を計算したという。

 テスラの説明では、セミは荷物を満載しても1マイルの消費電力量は2キロワット時(kWh)以上にはならない。ただしそれは平坦な道を安定した速度で走る場合で、坂を登ったり加速したりする場合は余分な電力が必要になる。

 ノルウェーのニュースサイトTV2も独自の計算を行った。ノルウェーの一般家庭が1年間に使う電力量は2万kWhと英国の4000kWhよりかなり多いが、テスラ・セミ1台を充電するのに必要な電力量はノルウェーの700世帯が1時間に使う電力と同じになるという。

 ここで、テスラはどこでそれだけの電力を調達するのか、1kwh当たり7セント以下という低い電気代はどう維持するつもりか、という疑問が浮上する。同社はソーラーパネルとメガチャージャーのパワーパックを使うことを検討していると説明したが、セミの生産が始まる2019年までに、そうしたインフラを備えた場所はどこまで広がるかという問題もある。

 それらにかかる費用の額と調達方法は今も不明で、セミの充電装置に関してはテスラの説明を待たなければならない。

https://gas2.org/2017/12/03/energy-needed-charge-one-tesla-semi-power-3200-homes-one-hour-say-researchers/