Friday, January 26, 2018 10:57 AM
トレードシフト、供給網管理技術の研究所を開設
調達から支払いまで一貫した供給網管理(SCM)プラットフォームを提供するトレードシフト(Tradeshift、デンマーク拠点)はこのほど、革新研究所を新設し、最新技術を供給網管理にさらに応用して革新をもたらす事業強化方針を明示した。
サプライ・チェーン・デジタル誌によると、同社が新設したトレードシフト・フロンティアース(Tradeshift Frontiers)では、供給網に関する財務から資産清算、可視化まで広範分野に関する技術の研究&開発に取り組む。
小売や物流の業界では多くの大手らが新興企業育成や研究&開発所の設立、新興企業への投資および業務提携を積極化させている。トレードシフトの動きは、そういった業界動向を反映したものだ。
トレードシフトは、供給網向けソフトウェア開発業者らにオープン・ソース・データを供給することで、自社プラットフォーム上での第三者によるアプリケーション開発を促し、大企業との差別化を図っていく考えだ。同社はそれによって、供給網管理向け技術に関する独自生態系を構築しようと狙う。
トレードシフトはその一環として、コペンハーゲン工科大学の機械学習博士号課程をすでに支援している。同社は、膨大な量の保有データを同大学に提供し、既存の機械学習技術の弱点となっている並行意思決定(parallel decision-making)機能の改善を図る。
約8年前に設立されたトレードシフトは、世界最大のB2B(企業間)商取引プラットフォーム「イー・インヴォイシング(e-invoicing)」を起業直後に構築している。同プラットフォームには、190ヵ国の150万社が接続している。
イー・インヴォイシングは、調達から支払いまで供給網で必要になるさまざまのソリューションをオンライン提供すると同時に、プラットフォーム上で利用するアプリケーションの開発も支援する。