Tuesday, February 06, 2018 11:12 AM
インテルの元社長ら、ARMチップを発表
インテル(Intel)の元社長らが立ち上げた新興企業アンペア(Ampere)は5日、新型の64ビットARM基盤サーバー・プロセッサーを市場投入した。
リネー・ジェイムズ氏は、インテルの社長職を辞してアンペアを起業し、クラウド・アプリケーション群の稼働に特化したクラウド・データ・センター向けサーバーを標的に、高性能プロセッサーの開発を目指してきた。
ZDネット誌によると、同氏がインテル設計ではなくARM設計のチップを開発し、この時期に高性能プロセッサーをデータ・センター向けに投入したことに関する疑問も指摘される。
ARM設計のサーバー用プロセッサー市場には、ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)やクアルコム(Qualcomm)、キャヴィウム(Cavium)を含む何社ものベンダーらが参入している。
後続のアンペアがそれらの大手にいまから挑戦することに勝算があるのかという疑問がつきまとう。
ジェイムズ氏の考えは単純明快だ。ARM設計は省電力かつ低所有コストを可能にするが、ARMサーバー生態系が開花できないのはアプリケーションの不足が原因であり、しかしそれも昨今、変わり始めているため、これから需要が増すというのが同氏の見込みだ。
アンペアの試作チップはすでに出回っている。ARM設計を基盤としたv8 64ビットで3.3GHzの処理速度、1TBのメモリー、そして125ワットで稼働する。
ファブレス(生産工場を自社で持たない)のアンペアは、2018年下半期に大量生産に着手する計画だ。
アンペアの立ち上げには、ジェイムズ氏ほか4人の元インテル幹部も加わっている。