Friday, February 23, 2018 10:47 AM
BMW、電池用の鉱物調達で10年契約締結へ
BMWが、電気自動車(EV)のバッテリーに使われるリチウムやコバルトの調達で近く10年契約を結ぶ見通しであることが分かった。
ロイター通信によると、同社の購買・サプライヤー網責任者マルクス・デュースマン氏は、独紙フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥングに「10年にわたって鉱山水準の供給を確保することが目的で、すでに契約に署名する準備が整っている」と語った。
各国政府の排ガス規制強化を受けてメーカーがEVモデル開発への投資を増やす中、EVバッテリーに必要なコバルト、ニッケル、マンガン、グラファイト(黒鉛)、リチウムといった鉱物の需要が高まると予想されている。
フォルクスワーゲン(VW)も、テスラに対抗して2022年までにEVモデルを増やすため340億ユーロを投資すると発表しており、原材料の長期供給契約を増やして不足の回避を図っている。BMWはダイムラーとの共同調達も計画したが、独占禁止関連法への抵触を懸念して中止したという。
航続距離の長いバッテリーを作るには質の高いニッケルが必要になる。ドイツの化学大手BASFは、ロシアの鉱物大手ノリリスク・ニッケル(Norilsk Nickel)と、欧州で電池用化学品を生産するため原材料供給で提携する交渉を開始した。また、自動車バッテリー用正極材料の供給でBASFや英ジョンソン・マッセイと競合するベルギーの非鉄金属大手ユミコア(Umicore)は、関連事業の拡張のために8億9200万ユーロの資金を調達している。