Wednesday, March 07, 2018 10:57 AM

米消費者、神鋼とトヨタ提訴〜データ改ざん「消費者保護違反」

 神戸製鋼所のアルミニウム・銅製品などのデータ改ざん問題を巡り、カリフォルニア州在住の消費者2人が5日、品質の低い金属部品を車に使ったことを隠していたのは消費者保護関連法に反する詐欺的行為だと主張して、神戸製鋼とトヨタ自動車に補償を求める集団訴訟をサンフランシスコの連邦裁判所に起こした。

 ロイター通信によると、神戸製鋼の一連の不正で、米国で集団訴訟が起きたのは初めて。原告は訴状で、トヨタの「プリウス」「カムリ」「ランドクルーザー」「レクサス」には全て「標準以下」の鉄鋼とアルミ、銅が使われており、トヨタと神戸製鋼はいずれもトヨタ車が米国の品質基準に準拠していると主張したことで連邦と州の消費者保護法に違反したと主張している。

 世界の自動車、飛行機、鉄道車両メーカーに鉄鋼部品を供給する神戸製鋼は2017年、約500社に安全基準データを改ざんした製品を供給したことを認めた。この問題では6日、川崎博也会長兼社長(63)が責任を取って4月1日付で辞任すると発表した。