Wednesday, April 11, 2018 9:56 AM

VWが米国で保管するディーゼル車、約30万台に

 フォルクスワーゲン(VW)のディーゼルエンジン車の排ガス検査逃れ問題で、同社が連邦当局との和解条件の1つとして全米で買い戻し、保管しているディーゼル車両が約30万台に上っていることが、裁判所への提出文書で分かった。

 ロイター通信によると、買い戻した車両は、米国内の立ち入りが難しい施設37カ所に保管されている。保管場所には、デトロイト郊外の閉鎖されたサッカー場やミネソタの製紙工場跡、カリフォルニアの砂漠の墓地などがある。

 裁判所に提出された文書によると、VWは2018年2月半ばまでに74億ドル以上を支払って約35万台のディーゼル車を買い戻した。

 VW広報は「車両の保管は暫定的措置で、機能と質を維持するため定期的に点検・整備を行っている。規制当局が排ガス関連の修理を承認すれば、国内で再び販売されるか輸出されるだろう」と述べた。

 VWは排ガス検査逃れ問題への対応として、国内で250億ドル以上を投じてディーゼル車の所有者や環境当局、州、ディーラーの要請に応え、19年末までに約50万台を買い戻す予定。

 提出文書によると、VWは17年末までに33万5000台を買い戻し、1万3000台を転売、約2万8000台を解体した。その時点の保管台数は29万4000台だった。