Monday, August 29, 2016 9:58 AM
サプライヤー新技術、分離型AWDに脚光
燃費改善へ向けサプライヤーが開発に注力する分離型4輪駆動(AWD)システムの需要が高まっている。
オートモーティブ・ニュースによると、アメリカン・アクスル&マニファクチャリング(AAM)が業界で初めて開発した「Disconnecting All Wheel Drive」システムは、使用していない回転部品の大半をドライブラインから切り離し、抵抗を最小限に抑える。
AAMは約3年前にジープ「チェロキー」で分離型AWDをデビューさせた。「EcoTrac」分離型AWDの売上高は、2016年の3億ドルから18年には2倍強の「6億ドル以上」(デビッド・ダウチCEO)に達する見通しだ。ダウチCEOはフィアット・クライスラー(FCA)と他メーカーとの新供給契約で売り上げが伸びると説明した。
燃費規制が厳格化する中で、分離型AWDは、燃費性能で劣るクロスオーバー車とSUVにプラス効果をもたらす。システムは前輪駆動が中心だが、急加速やスリップの状況下でAWDが作動するしくみだ。
ティア2サプライヤーのシェフラー・グループUSA(サウスカロライナ州)によると、分離型AWDは燃費を最高5%改善できるが、現行システムは3〜3.5%にとどまっている。
デーナ、ZFフリードリヒスハーフェン、マグナ・インターナショナル、GKNも分離型AWDの開発を進めている。GKNは、ボルボ「XC90」とBMW「2シリーズ・アクティブツアラー」に供給している。