Thursday, December 13, 2018 8:55 AM
ステイト・ファーム、保険金請求処理にブロックチェーン
自動車および生命保険大手のステイト・ファーム(State Farm)は11日、自動車保険金請求の処理を迅速化するためにブロックチェーン技術を試験していることを明らかにした。同社は、1日あたり3万8000件の保険金請求を処理している。
クリプト・カレンシー・ニュースによると、同社の革新担当幹部マイク・フィールズ氏は、「現行のやり方では時間がかかり、物理的小切手を請求ごとに郵送するといった手間もかかる」「それらの手作業にどれほどの時間がかかるか容易に想像できるだろう」と話す。
車の事故が起きた際に保険手続きをする場合、当事者らがそれぞれの保険会社に連絡し、両者の保険会社が警察の報告書をもとに事実認定を協議し、その同意内容にもとづいて保険会社間での処理を進め、それらがすべて問題なく終わって初めて、被保険者への保険金が支払われる。その一連の手続きには時間もコストもかかる。
さらに、保険金請求処理には、その後に保険代位という最後の過程がある。ステイト・ファームは、一連の過程のなかで時間がもっともかかる保険代位の部分にブロックチェーン技術を応用する計画だ。
保険代位とは、保険会社が被保険者に保険金を払った場合に、一定の要件のもとに、被保険者の有する権利が保険会社に移転する制度のこと。自動車保険の場合、保険代位は、保険金を被保険者に払った方の保険会社が、その支出を相手(事故の責任があると判断された被保険者が加入する保険会社)から徴収する部分にあたる。
ステイト・ファームの構想では、被保険者に支払われた保険金の徴収と支払いにブロックチェーン技術を応用して自動化する見通し。ブロックチェーンによって、それらのすべてのやり取りが可視化され、記録の安全性も担保され、保険代位にかかわる担当者たちの時間と手間を削減できると見込まれる。
【https://cryptocurrencynews.com/state-farm-tests-blockchain-technology/】