Tuesday, January 15, 2019 9:31 AM

トムトムとデンソーが提携〜自動運転用ソフトの開発で

 デンソーとオランダのデジタル地図サービス大手トムトム(TomTom)は、自動運転車向けソフトウェア・プラットフォームの開発で協力する。

 グリーンカー・コングレスによると、トムトムの高精細(HD)デジタル地図とデンソーのカメラ、レーダーといった車載センサーを組み合わせて、ローカリゼーション(自車位置特定)、道路・交通状況の認識、走行ルート探索など完全自動運転システムに向けた機能強化の実現を目指す。

 デンソーはこの協力によって、トムトムと共同開発したエンドツーエンドの地図作成システムを活用し、高速道路や都市部の幹線道路でレベル2(一部の自動運転)のシステムを提供することが可能になる。両社はすでに日本で共同チームを発足させている。

 デンソーは今回の合意の一部として、トムトムの自動運転車や先進運転支援システム(ADAS)向けマッピング・システムに処理済みのセンサーデータを送信し、走行中の地図更新を支援する。これを可能にするのが「ローダグラム(Roadagrams)」と呼ばれるクラウドソースの地図更新情報で、HD地図に道路の最新状況を確実に反映させる。ローダグラムを調査用車両のセンサーが収集したデータと統合することでトムトムは極めて正確な高精細地図を世界規模で作成でき、最新の情報はトムトムの地図配信システム「オートストリーム」が必要に応じて車に提供する。

 これとは別に、トムトムはデルファイ・テクノロジーズとも技術提携した。パワートレイン制御システムとトムトムの地図情報を組み合わせて、パワートレインが車に今後何が起きるか予想できるようにする。速度制限や道路の勾配といった最新情報に基づいて車の速度を調整することで、エネルギー消費量を減らすとともに安全性の向上を図る。

https://www.greencarcongress.com/2019/01/20190106-tom2.html