Thursday, February 28, 2019 8:35 AM
フェデックス、自動宅配ロボットを試験へ
輸送サービス大手フェデックス(FedEx)は、ロボットを使った宅配サービスを2019年夏にも試験運用する。試験には、ウォルマートやターゲット、ウォルグリーンズ(Walgreens)といった小売チェーン大手らが協力する。
スーパーマーケット・ニュースによると、フェデックスが開発した自動配達ロボット「セイムデイ・ボット(SameDay Bot)」は、クーラーボックスに車輪がついた外観で、ライダー(LiDAR=Light Detection and Ranging)や複数のカメラを搭載し、周辺状況を人工知能で認識して障害物を回避しながら自律走行する。
セイムデイ・ボットの開発に際しては、電動車いす技術開発会社アイボット(iBot)の歩行者保護技術を採用し、最高時速10マイルで歩道を走る。セイムデイ・ボットを生産するのは、ニューハンプシャー州拠点のデカ・デヴェロップメント&リサーチ(Deka Development & Research)。
フェデックスでは、オンライン販売の継続的成長による配達物増加や、オンライン小売会社らの熾烈な市場競争による配達迅速化の需要増を受けて、ラスト・マイルにおける配達自動化方法の開発に取り組んできた。その結果として生まれたのがセイムデイ・ボットだ。セイムデイ・ボットは、その名のとおり同日での配達を可能にすることを目指して開発された。
ラスト・マイルとは、文字通りには「最後の1マイル」という意味だが、配達経路や通信回線接続網を大木にたとえた場合、木の幹から伸びる枝からさらに伸びる末端の枝葉が目的地だとすると、枝から枝葉までの部分を指す熟語で、中間拠点から最終目的地までの細部経路の概念を意味する慣用表現。
フェデックスは、一定の条件を満たす配達について同日のうちに宅配するセイムデイ・シティーというサービスを世界1900の都市で提供している。セイムデイ・ボットはそのセイムデイ・シティー向けに投入される。
ことし夏に始まる予定の試験運用は、テネシー州メンフィスを含む複数の米国内都市で実施される。上述の小売チェーン大手らのほかにピザ・ハットやロウズ、オートゾーンも試験運用に参加する。
【https://www.supermarketnews.com/online-retail/walmart-target-walgreens-pilot-fedex-delivery-robot】