Wednesday, March 06, 2019 9:20 AM
IBM、資産管理を向上させるIoT機能を発表
IBMは、産業界向けの新たなモノのインターネット(IoT=Internet of Things)ソリューション群を発表した。人工知能とデータ分析技術を組み合わせることで、大型の物理的資産を持つ公益会社や鉄道会社、生産会社の基幹設備に焦点をあわせたのが特徴だ。
マス・トランジット・マガジンによると、マキシモ資産パフォーマンス管理(Maximo Asset Performance Management=APM)と呼ばれる同ソリューション群は、産業設備や機器類に取り付けられた検知器群からデータをリアルタイムで集めて解析することで稼働状況を分析し、予想される問題を特定して担当者に自動通知する。
利用会社らはそれによって、設備の保守管理戦略を故障の「予防」から故障の「予想」に移行することで点検や整備を最適化し、故障による稼働停止や修理といったコストを回避できるようになる。
APMは、多くの会社が採用している資産管理(enterprise asset management=EAM)システムと連動するため、APMを使えるようにするための大がかりのシステム刷新を必要としない。
IBMは、垂直(産業や業種ごとにカスタマイズされた特定業界の上流から下流を対象とする)APMを提供する方針だ。最初に提供されるAPMは、APM・フォー・エネルギー・アンド・ユティリティーズと呼ばれ、公益事業や公共事業向けに設計されている。
ジョージア州アトランタ地域で鉄道を運営するメトロポリタン・アトランタ高速交通管理局(Metropolitan Atlanta Rapid Transit Authority=MARTA)がAPMを採用しており、保守管理の効率化とコスト削減を見込めることを報告している。