Tuesday, March 19, 2019 10:01 AM
研修者採用で神経科学基盤のゲームを試用
JPモルガン・チェイス(JPMorgan Chase & Co)は、社員候補たちの多様性を拡充するために、神経科学にもとづいたビデオゲームを使って研修者らを採用するという実験を進めている。
ロイター通信によると、JPモルガンは、新興企業のパイメトリックス(pymetrics)が開発した法人向けゲームと技術を試験的に活用している。パイメトリックスのゲーム群と人物評価プラットフォームは、就職希望者らの社会性や認識力のほか、注意力や記憶、利他主義かどうかといった行動様式を含む要素を評価するために設計されている。
パイメトリックスのプラットフォームは、就職希望者らの属性を当該企業の成功社員らの属性と照合することで測定し、その会社で成功する確からしさの高い候補者たちを採用担当者らが絞り込めるようにする。人種や宗教、性別、出身大学といった属性情報ではなく、人となりを評価する属性情報によって労働力を多様化しようというねらいがある。
JPモルガンでは、過去3〜4ヵ月のあいだにパイメトリックスのゲーム群を研修希望者や卒業見込み者、新卒者たちにプレイしてもらい、その結果をもとに採用候補者を絞り込んでいる、と新卒生採用担当マット・ミトロ氏は話す。
多くの大企業では近年、人材採用に技術を活用する動きを強めている。膨大な数の履歴書に目を通す時間と労力を削減するねらいもあるが、データにもとづく意思決定によって労働力を多様化させるという目的がある。