Monday, September 12, 2016 10:13 AM

「前方衝突」と「車線逸脱」警告、評価で明暗

 車載安全技術の代表格である「前方衝突」と「車線逸脱」の両警告システムが、ドライバーや専門家による評価で明暗を分けた。

 オートモーティブ・ニュースによると、前方衝突警告システムはオートブレーキとも呼ばれるように、自動ブレーキとセンサーを駆使して衝突を回避する。米道路安全保険協会(IIHS)は、追突事故を起こす確率が低減されるとしてシステムを評価している。

 アキュラ広報は、安全技術の中でも衝突軽減システムの評価が消費者の間で高いと説明する。

 一方の車線逸脱警告は、アクティブ・セーフティ・システムの中でも問題が多い。IIHSによると、消費者は「ターンシグナルの過保護」を敬遠する。

 システムは特に、警告音を発する場合にドライバーをいらつかせる。GMの調査によると、警告音付きなら消費者の半数以上がシステムの作動を停止させる。GMが代わりに運転席への振動に切り換えた結果、利用者の3分の2がシステムを維持した。

 車線逸脱警告の問題は他にもある。システムは本来、居眠りや飲酒運転で車線を外れた際の事故を防ぐのが目的だ。ウィンカーを出せば警告は発せられないが、シグナルなしで車線を変更するのはドライバーの日常行為と化している。

 デルファイ・オートモーティブによると、安全上の問題がないのに警告を発する結果を招いている。デルファイは解決策として車載カメラを活用し、ドライバーが前方の路上に目線を向けているかどうか検知する「driver-state sensing」機能を加えた。