Monday, November 04, 2019 8:46 AM
HPE、「MLオップス」で人工知能技術の運用を支援
人工知能を試験的に運用する会社の数は非常に増えているが、全社的な正式活用に移行する確率は低い。その溝を橋渡しする方法として、ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(Hewlett Packard Enterprise=HPE)は先日、マシン・ラーニング・オップス(ML Ops)という新しいソリューションの市場投入を本格化させた。
シリコン・アングル誌によると、国際分析研究所(International Institute for Analytics)の最近の報告書では、人工知能の試験運用が全社的な正式導入に移行する確率は10%未満と見積もられた。
その割り合いの低さにはいくつかの要因がある。取り扱うデータ量が膨大であるほか、それを簡単に分析するツールが不足していること、また、アルゴリズムを開発するデータ科学者や、データの雑音を取り除くデータ工学者、予想プログラムを開発する機械学習設計技師といった多数の専門家が必要になることが挙げられる。
HPEが9月に発表したMLオップスは、ソフトウェア開発手法の「デヴオップス(DevOps)」に則っている。「MLオップスは、アルゴリズムを開発するデータ科学者やデータ工学者たちのコンピュータからデータ・センターでの運用へと拡張化するのに役立つ」と、HPEのビッグ・データおよび分析技術担当副社長パトリック・オズボーン氏は説明している。
デヴオップスとは、開発(development)と運用(operations)を組み合わせ造語で、開発担当者と運用担当者が連携する開発手法を意味する。
MLオップスは、HPEが2018年に買収したブルーデータ(BlueData)の事業資産をもとに開発された。ブルーデータのソフトウェア・プラットフォームは、コンテイナー(デジタル・データ収納容器)や視覚化、ビッグ・データといったツールを組み合わせて機械学習を活用しやすくするものだ。
人工知能技術を現場で実際に運用できるようになるには、さまざまの分野の専門家がかかわる取り組みとして一貫した結果を出すことが重要だ。「これは生きた生態系だ。企業内のどこでモデルが開発されるかは問題ではなく、利用者がどこでアクセスできるか、どこにセキュリティーが適用されるかが重要だ」と、HPEのデータ科学者ナンダ・ヴィジャイデヴ氏は述べた。
【https://siliconangle.com/2019/10/30/hpe-deploys-new-tool-to-operationalize-ai-and-machine-learning-in-the-enterprise-cubeconversations/】