Friday, June 24, 2016 10:12 AM

通商交渉、年内合意厳しく 林経産相

 英国の欧州連合(EU)からの離脱が決まり、日本とEUが目指す経済連携協定(EPA)交渉の年内の合意に影響が出るとの懸念が広がっている。林幹雄経済産業相は24日、記者団に年内合意が「厳しくなったかもしれない」との認識を示した。

 日本はEUとのEPAを、2月に署名した環太平洋連携協定(TPP)に続く重要な通商協定になると位置付けている。安倍晋三首相は5月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)で来日したEU、英国、ドイツなどの各首脳と会合を開き「年内の可能な限り早い時期」に合意するとした共同声明を発表した。

 英国はEUの域内総生産の約16%を占める大国だ。日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、2015年の日本の対英輸出額は約107億ドル(約1兆円)。政府関係者からは「英国離脱で協定の魅力が低下する」との声も漏れる。(共同)