Friday, January 24, 2020 9:10 AM
アマゾン、従業員の健康管理にIoTを利用
アマゾン(Amazon)は従業員の一部のとその家族を対象に、モノのインターネット(Internet of Things=IoT)機器を使って健康管理向上を目指す社内制度「アマゾン・ケア(Amazon Care)」を試験運用している。
IoTフォー・オール誌によると、アマゾン・ケアは、同社が提供する健康保険の延長と位置づけられる。身体装着端末に代表されるIoT機器と専用のスマートフォン用アプリケーションを使い、医療専門家たちがオンラインまたは対面で提供する医療サービスに自社従業員をつなげるというものだ。
アマゾンは、アマゾン・ケアの最大の利点の一つとして、必要な医療サービスを医療施設での待ち時間なく受けられることだと説明している。
アマゾン・ケアは、緊急医療や性に関する健康問題、予防接種や検査を含む予防医療をカバーする。処方箋が必要な場合には、患者は最寄りの薬局に行くか、「ケア・クーリエ(Care Courier)」に電話して自宅かオフィスで通常2時間以内に医薬品を受け取ることもできる。
健康面に心配がある試験参加者はまず、「仮想医師(virtual doctor)」とテキスト・チャットまたは動画で話しをする選択肢が与えられる。対面での診療が必要と判断された場合、医療専門家が患者のもとに派遣される。患者はアプリケーションを使い医療専門家の居場所と到着予想時間を調べることができる。
アマゾン・ケアのような医療用アプリケーションの多くには、患者の監視とメッセージング機能が実装されている。アマゾン・ケアでは、患者は診断の詳細や治療に関する情報をアプリケーション経由で受け取れる。アマゾン・ケアは、身体装着端末を活用することで患者の健康状態の追跡(監視)機能を拡充し、モバイル・アプリケーションによって助言や診断を簡単に受けられるようにする。
仮想医師の利用や社内に医院を設けることで、従業員の健康管理に投資する会社は近年増えている。従業員の罹患率を下げることが医療保険コストの削減につながるためだ。
ウォルマート(Walmart)も、従業員の医療ニーズに対処する専用アプリケーションとウェブサイトを提供している。ウォルマートの場合、治療実績の良い医師をビッグ・データ解析で判断し、従業員に利用をうながすしくみを導入した。
【https://www.iotforall.com/amazon-healthcare/】