Monday, January 27, 2020 9:05 AM

ペンタゴン、ファーウェイ制裁強化に待った

 中国の通信機器製造最大手ファーウェイ(Huawei)への逆風が急激に弱まった。

 テッククランチ誌によると、米政府機関の国防総省と財務省は24日、ファーウェイとの取り引きを米国内企業に禁じる米商務省の措置に待ったをかけた。その結果、商務省の担当高官らは、米国内企業とファーウェイの取り引き規制強化案を進められなくなった。

 国防総省のマーク・エスパー長官は、「米国内の技術会社らの供給網を維持することに配慮する必要がある」「均衡を保つことが重要だ」とウォール・ストリート・ジャーナルの取材に答えた。

 商務省は、トランプ政権の意向を受けて、ファーウェイ製品が中国共産党のスパイ行為の道具となっていると主張し、ファーウェイとの取り引き(実質的には、米国内にある電子部品メーカーからファーウェイへの部品供給)を米国内企業に禁じる措置を2019年に打ち出した。5G通信機器に必要な部品をファーウェイに与えないようにすることで、同社のさらなる台頭を阻止するねらいがトランプ政権にある。

 しかし、悪化の一途をたどっていた米中貿易摩擦をめぐって米中両首脳が暫定的合意にいたったことで、ファーウェイ制裁を部分的に緩和し、貿易交渉の成果を上げようというトランプ政権の思惑が働いた可能性がある。

 商務省は、国防総省と財務省の動きについて公式発表をまだ出していない。

https://techcrunch.com/2020/01/24/the-pentagon-pushes-back-on-huawei-ban-in-bid-for-balance/