Monday, February 10, 2020 9:11 AM
Tモバイル、DSS問題が5G拡充に支障と発表
米携帯電話サービス業界は2019年に、DSS(dynamic spectrum sharing)によって携帯電話通信網の中継塔が4G用周波数帯域を分割できるようになり、4Gと5Gの信号を用途や需要に応じて分けることで新たなサービスを提供できる、と話していたが、業界3位のTモバイル(T-Mobile)は7日、それが間に合わず、5G通信サービス対象市場の拡大にも影響する可能性を示した。
DSSは一時、5Gに特化した低および中周波数帯域の不足という5G通信にとって最大の課題を解消するソリューションの一つとして注目された。低および中周波数帯域は、「サブ6GHz(sub-6GHz)」として知られる周波数。
ベンチャービート誌によると、連邦通信委員会(FCC)が海軍用レーダーや衛星放送といったほかの利用者たちから無線通信用帯域幅を5G向けにゆっくりと移すなか、DSSは、4Gと5G通信用端末を同時に使えるようにする手法として期待されている。
しかし、Tモバイルのネヴィル・レイ最高技術責任者(CTO)によると、無線通信用ハードウェア・メーカーらが何らかの問題に直面した結果、5G通信網でDSSを使えるようにすることが「非常に遅れる」見通しとなり、5Gサービスの成長に支障をきたすと予想される。それらの機器メーカーの社名は明らかにされなかった。
Tモバイルは、600MHzの未使用分を使って5G通信網の拡張をこれまで通り進める計画だ。一方、競合社はサブ6GHzの5Gサービス向けにDSSを使う計画だが、レイ氏は、「サブ6GHzの5G通信網を拡充するのにDSSは実質的に役に立たないだろう」と話した。同発言は、ベライゾンを暗示したものだ。
ベライゾンのケヴィン・キング広報担当はそれに対し、「レイ氏とTモバイルはわれわれの5G通信網に非常に興味を持っているようだ」「自分たちの5G通信網がわれわれの4G通信網にすらかなわないからだろう」「われわれは、当社の5G戦略と実行力に自信を持っている」と皮肉った。
【https://venturebeat.com/2020/02/07/t-mobile-says-dss-issues-may-delay-5g-rollouts-but-verizon-disagrees/】