Thursday, April 09, 2020 10:04 AM

ボルボとビオニアの合弁、ADASとAD事業に分割

 スウェーデンのボルボ・カーズと車載エレクトロニクス大手ビオニア(Veoneer)は、折半出資の合弁会社ゼニュイティー(Zenuity)を分割することで合意した。先進運転支援システム(ADAS)と自動運転(AD)事業に分割する。

 ビオニアによると、自動運転技術を開発するゼニュイティーの事業のうち、ADASソフトウェアの開発と商品化事業はビオニアに統合し、完全自動運転車(AV)のソフトウェア開発および商品化事業は、ボルボが新しく立ち上げる独立企業が引き継ぐ。

 事業分割に伴い、スウェーデンのヨーテボリと中国の上海で行っている業務と関連社員はボルボの新会社へ、ドイツのミュンヘンとミシガン州ノバイで行っている業務と社員はビオニアに移籍する。

 分割の手続きはただちに開始され、2020年7〜9月期には完了する見込み。ビオニアはこれで年間3000万〜4000万ドルのコスト削減を見込んでおり、合意内容の一部としてボルボから1500万ドルの支払いを受ける。

 ボルボが引き継ぐ事業は、同社の次世代車向けプラットフォーム「スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャー(SPA)」を使ったモデルに搭載する自動運転ソフトウェアの開発に力を入れる。新会社はボルボとは別経営で、独自の配給網を備える。

 ビオニアは、ゼニュイティーの知的財産(IP)の受動的所有会社となる。ビオニアとボルボはいずれもゼニュイティーが所有するすべてのADASおよびAD関連技術を利用することができ、ビオニアは17年の合弁設立時にボルボがゼニュイティーに供与したIP権を使用できる。

https://www.veoneer.com/en/press-releases?page=/en/pressreleases/veoneer-and-volvo-cars-to-split-joint-venture-to-pursue-separate-adas-and-autonomous-driving-strategies-1796191