Tuesday, October 04, 2016 10:40 AM
タカタ出資候補の5社、すべて法的整理を提案
欠陥エアバッグの大規模リコール(回収・無償修理)で経営が悪化している自動車部品大手タカタに対し、出資による救済に名乗りを上げている企業すべてが同社の法的整理を求めていることが分かった。しかし日本の債権者は、莫大な損失を被るとして法的整理に反対している。
ロイター通信によると、タカタへの出資を募る入札に参加したのは、米投資ファンドのベイン・キャピタルと組むダイセル、米投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)、中国部品メーカー傘下でエアバッグを製造し、米投資ファンドのカーライル・グループとの提携を模索する米キー・セーフティ・システムズ、車載安全システムを手掛けるスウェーデンのオートリブ、部品メーカーの米フレックス・エヌ・ゲートの5社。
タカタの債権者にはホンダ、トヨタ自動車、ゼネラル・モーターズ(GM)、フォルクスワーゲン(VW)、フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)の各自動車大手が含まれる。
救済候補が申請を求める理由は、法的整理が債務を確定する唯一の方法だからだ。
これまでに世界で15件以上の死亡事故と関連付けられているエアバッグ部品のリコールをめぐり、タカタの負担額は総額で約100億ドルと推定されている。
消息筋によると、タカタの外部専門家委員会はこのほど、5社から提示された救済策を債権者に説明した。
タカタは米M&Aアドバイザーのラザードをフィナンシャル・アドバイザーに起用している。6月末時点の自己資金は1090億円にとどまる。