Friday, August 14, 2020 10:20 AM
法人カードのランプ、支出管理ソフトウェアを追加
法人用クレジット・カードを発行する新興企業のランプ(Ramp、ニューヨーク市拠点)は12日、支出管理ソフトウェアを追加した。
法人用クレジット・カード業界では近年、フィンテック新興企業の参入が活発化している。フィンテック(fintech)とは、ファイナンシャルとテクノロジーの2語を合体させた造語で、金融業務向けの技術やソリューションを意味する。
テッククランチ誌によると、ランプは、2019年3月に起業されたばかりで小規模ながら、2019年8月に700万ドルの資金調達を実施し、2020年初めにカード発行を開始した。競合社のブレックス(Brex)は、ランプの資金調達の数ヵ月前に1億ドルの資金調達に成功した。
ランプが今回追加した支出管理ソフトウェアは、利用会社が支出を抑えられるようにする。クレジット・カード会社は、顧客がカードを使って買い物することで手数料収入を得ることから、同ソフトウェアはクレジット・カード発行会社の収入源を侵食するものだ。したがって、ランプの同ソフトウェアは、興味深い取り組みといえる。
同社の共同設立者兼CEOのエリック・グライマン氏は、ランプのサービスが支出管理やコスト削減を当初から重視してきたと説明している。同氏によると、新型コロナウイルス感染症の拡大時期と重なったにもかかわらず、同社は市場参入以降、利用者数を順調に増やしてきた。その背景には、支出抑制やコスト削減に焦点をあわせた同社の戦略がある、と同氏はみている。
追加された支出管理ソフトウェアは、一部の顧客で3月から試験運用されてきた。いまでは完全な製品版としてすべての顧客に提供されており、今後も顧客からの反応や要望を反映して毎週更新していく計画だ。
ブレックスも、支出管理のツールを提供している。支出管理は、技術ソリューションが欠如している法人向けフィンテック分野としてよく知られる。新興企業らが法人向けクレジット・カード業界に変革を起こそうしているのは必然といえる。
【https://techcrunch.com/2020/08/12/corp-card-startup-ramp-launches-expense-management-software/】