Monday, December 14, 2020 9:04 AM

アマゾン、医療情報分析プラットフォーム「ヘルスレイク」を発表

 アマゾン(Amazon)は先日、医療データを保管および分析するための医療機関向けプラットフォーム「ヘルスレイク(HealthLake)」を発表した。

 ベンチャービート誌によると、試用版として現在提供されているヘルスレイクは、アマゾン・ウェブ・サービシズ(Amazon Web Services=AWS)を介して提供され、ペタバイト級のデータを扱うことができる。

 ヘルスレイクは、米国の「医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律(Health Insurance Portability and Accountability Act=HIPPA)」に対応しており、医療に関連する規則や手順、診断といった情報を自動的に理解してリアルタイムで抽出できる、とアマゾンは説明している。

 医療情報は、電子医療記録(診断記録)システムや健康保険システムを含むさまざまのシステムに分散保管されており、しかもデータが構造化されていないことが多いため、すべての情報を総合的に見わたすことが困難になっている。

 ヘルスレイクは、複数のシステムのさまざまの形式のデータ・ポイントに洞察をもたらすために開発された。自然言語を理解して、患者に適切な医薬品が処方されているかどうかを判断したり、血液検査の結果と医師の所見から情報を抽出して結論を形成したりすることができる。

 データを継続的に読み込んで追加し、標準的な手法で検索できるほか、アマゾン・セイジメイカー(Amazon SageMaker)に取り込んでモデルを学習させ、糖尿病件数といった指標を予想することも可能だ。

 ヘルスレイクの発表会では、AWSの人工知能製品担当副社長マット・ウッド氏が、管理されていない糖尿病患者の群を抽出して、治療法を調整する過程を実演した。ヘルスレイクは、医療機関が提供したデータを直接的に検索し、アマゾン・クイックサイト(Amazon QuickSite)で視覚化して表示した。

 アマゾンによると、ヘルスレイクは、医療情報システムのデータ交換標準であるファスト・ヘルスケア相互運用資源群(Fast Healthcare Interoperability Resources)をはじめとする相互運用性の標準を認識できる。

https://venturebeat.com/2020/12/08/amazon-launches-healthlake-a-platform-for-storing-and-analyzing-health-care-data/