Thursday, February 18, 2021 10:55 AM

コンクリート建材の性能を人工知能で予想可能に

 建設業界向けの試験技術を開発し提供する世界的大手ガイアテック・サイエンティフィック(Giatec Scientific、オタワ拠点)は、コンクリート材料を最適化するための新たなウェブ基盤ダッシュボード「スマートミックス(SmartMix)」に独自の人工知能アルゴリズム「ロキシー(Roxi)」を組み込んだ。

 PRニューズワイヤーによると、スマートミックスの利用会社であるセントラル・コンクリート(Central Concrete)のパトリック・フローリー品質管理責任者は、「スマートミックスを使うことで、顧客に情報を伝え透明性をもたらせるようになった。当社が提供するコンクリート材料がどのような性能を達成するかについて、より良い洞察を顧客にもたらすことで、建設のスケジュール管理に役立てられる」と話した。

 コンクリート・メーカーらは、スマートミックスのダッシュボードを見ながら、コンクリートの混合や化学物質の添加の状況を効果的かつ簡単に調整できる。同アルゴリズムは数百万というデータポイントを使って、その調整によってどのような結果が達成されるかを予想する。

 「コンクリート・メーカーらは、担当の建設工学者らが定めた仕様要件を満たしながら、材料の使用量と二酸化炭素排出量の両方を削減できる」「スマートミックスは、コンクリート業界の持続可能性問題に対応する」と、ガイアテックのアンドリュー・ファヒム研究&開発責任者は話した。

 ロキシーは、世界最大のコンクリート性能のデータセットを使って訓練されたアルゴリズムだ。ロキシーは当初、ガイアテックのコンクリート用無線検知器「スマートロック(SmartRock)」のために開発され、これまでに45ヵ国の7500ヵ所以上の建設事業で使われてきた。そのため、ロキシーは数百万というデータセットを使って構築された。

 ガイアテックは、それらの技術の開発に際してカナダ政府の持続可能開発技術カナダ(Sustainable Development Technology Canada=SDTC)から240万ドルの助成金を受けた。また、ロキシーの開発には、カナダ国立リサーチ評議会(National Research Council of Canada)から80万ドルの助成金を受けた。

https://www.prnewswire.com/news-releases/giatecs-ai-based-smartmix-application-provides-concrete-producers-transparency-on-mix-optimization-and-performance-prediction-301228155.html