Wednesday, March 10, 2021 10:40 AM
VMウェア、GPUの仮想化プラットフォームを導入
VMウェア(VMware)は3月9日、エヌビディア(Nvidia)との提携関係を通じて、新しい企業向けプラットフォームを中核製品の仮想マシン・ソフトウェアに追加したことを明らかにした。
2020年秋に提携を発表した両社は、エヌビディアのGPU(graphics processing unit)にVMウェアの仮想マシン・ソフトウェアを搭載する各種のプロジェクトに取り組んでいる。
ベンチャービート誌によると、AIレディー・エンタープライズ(AI-Ready Enterprise)と呼ばれる新しいプラットフォームは、エヌビディアのA100テンサー・コア(Tensor Core)GPUを基盤にして現場設置型システムに搭載するソフトウェアとして設計されている。この種のシステムは、デル(Dell)やヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)、スーパーマイクロ(Supermicro)、ギガバイト(Gigabyte)、インスパー(Inspur)も構築している。
VMウェアとエヌビディアの同プラットフォームは、VMウェアのヴィスフィア(vSphere)7のアップデート2の一部として投入された。同アップデートでは、エヌビディアのGPUサポートも追加されており、ヴィスフィア・ライフサイクル・マネジャー(vSphere Lifecycle Manager)を使って画像を認識できる。また、VMウェアのクバネティス(Kubernetes)のタンズ(Tanzu)インスタンスを管理できる。
クバネティスはコンテイナーを管理するオープン・ソースのシステム。人工知能ワークロードのほとんどはコンテイナーに搭載されるため、それをサポートすることは人工知能の用途にとって重要だ。
また、ヴィスフィ7のアップデート2には、AMDのプロセッサー「エピック(EPYC)」にもとづくサーバー上のコンフィデンシャル・コンテイナー・フォー・ヴィスフィア・ポッズ(Confidential Containers for vSphere Pods)のサポートも追加されている。
VMウェアは、複数のワークロードで同じGPUを共有できるようにするために仮想マシン・ソフトウェアを使う利点を訴えている。X86プロセッサーに仮想マシン・ソフトウェアが広く導入されてきたのと同じ取り組みといえる。
それが一般化すれば、人工知能アプリケーションがさらに普及する可能性がある。エヌビディアによると、現在、ほとんどの人工知能ワークロードは本番環境に導入するのに平均80週もかかっている。それを8週に短縮し、データ科学専門家を必要とせずに平均的なIT担当者が管理できるようにすることが目標だ、とエヌビディアは述べた。
https://venturebeat.com/2021/03/09/vmware-and-nvidia-launch-gpu-virtualization-platform-for-enterprises/