Friday, March 12, 2021 10:20 AM

エリクソンのスマート工場が米国の5G普及に貢献

 無線通信機器大手のエリクソン(Ericsson)は、テキサス州に2020年に開設したスマート工場を5G通信がもたらす製造現場の実演例として打ち出している。

 テキサス州ルイスヴィルに昨春に建設された同工場は、総工費1億ドル、床面積2万8000平方フィートで、5G通信向けのアンテナ・システムを組み立てている。

 同社がテッククランチ誌に出稿した記事によると、5G通信を北米市場に普及させるうえで、同工場が生産する製品は重要なカギをにぎる。同工場で生産された初の基地局は2020年7月に納品された。エリクソンは同工場を世界的供給網戦略の一部と位置づけている。顧客に近い場所で組み立てることによって、受注から納品までの期間を短縮するというねらいがある。

 米国におけるエリクソンの主要事業拠点には、テキサス州オースティンとアイダホ州ボイジーの研究&開発センター、シリコン・バレーの革新センター、さらに通信塔の設置にあたる作業員らを研修するための国内5ヵ所のセンター・フォー・エクセレンスがある。

 5G通信は急速に伸びており、それらの機器の需要も拡大している。同社の最近の調査報告書によると、米国では5G通信の利用件数が2026年までに1億9500万件を超え、2029年までには米国の携帯電話市場の71.5%を占めるようになると予想される。

 ルイスヴィスのスマート工場は、5G通信の応用例を実演する場所としても機能する。同工場には、資材を運搬する自律稼働ロボットをはじめ、設備機器整備担当者向けの拡張現実(AR)機器、従業員に警告や通知を送信するスマート腕時計、機械学習を使った視覚的な品質検査システムが導入されている。

 同工場はまた、2030年までに炭素中立(カーボン・ニュートラル)になるという同社の環境目標においても重要な役割りを果たしている。同工場では、エネルギー使用状況が精密に管理されており、ベースラインと比較してエネルギー効率が24%すぐれている。敷地内に設置したソーラー・パネルで電力需要の17%を賄っているほか、4万ガロンを貯水できる雨水集水システムも使われている。

https://techcrunch.com/sponsor/ericsson/ericssons-smart-factory-brings-the-5g-revolution-to-the-u-s/?mvt=i&mvn=b705b6a31929434faef525802386e86b&mvp=NA-TECHCRUNSPASITE-11239021&mvl=Size-6×2%20Fn-position%20is%20nativeriver%20%5BHomepage%20River%20-%20Click%20out%5D