Thursday, April 15, 2021 10:43 AM

ベライゾン、HPLサービスを国内100都市以上で開始

 米通信サービス大手ベライゾン(Verizon)は4月14日、リアルタイムのキネマティックス(kinematics)サービス「ハイパー・プリサイス・ロケーション(Hyper Precise Location=HPL)」を米国内100以上の主要都市で今週中に提供開始することを明らかにした。

 テックリパブリック誌によると、HPLは、現行のGPS技術より高精度で、センチメートル単位でリアルタイム位置情報を提供する。一般的なGPSでは3〜9メートルの誤差がある。HPLは、その高精度位置特定技術によって高精細地図化や自律稼働ロボティクス、建設自動化、製造自動化(スマート製造)、スマート農業といった広範での業務活用が期待される。

 HPLはまた、5G通信とドローンを組み合わせた配達サービスや、社会基盤の状態監視(経年劣化追跡)または重要事業資産の追跡、高価値(高額)製品輸送追跡といった次段階の産業用モノのインターネット(IIoT=Industrial Internet of Things)を実現するのに貢献する。

 ベライゾンのHPLは、リアル・タイム・キネマティックス(Real Time Kinematics=RTK)を活用する。RTKとは、人工衛星基盤のGNSS(global navigation satellite system)から派生した位置データの質を高める技法。簡潔に言えば、運動学の概念を活用して位置データの精度を大幅に高める手法だ。

 ベライゾンは、それを活用することで、位置情報が非常に重要となる産業界向けのHPLを提供する。

 同社は、HPLのサース(SaaS=software-as-a-service)によってリアルタイムのGNSS補正データを4Gまたは5G経由で接続する各端末に供給し、1〜2センチメートル以内の誤差で位置情報を提供する。

 同社は業務応用推進策の一環として、HPLを無線(移動)末端電算と融合することで、自動運転車(autonomous vehicle=AV)や接続車(connected car=CV)を5Gエッジ(5G Edge)およびC-V2X(cellular vehicle-to-everything)と連携させる計画だ。

https://www.techrepublic.com/article/verizon-announces-hyper-precise-location-service-for-more-than-100-major-u-s-markets/