Thursday, May 06, 2021 1:51 AM

ズーム、新たな没入型動画会議機能を市場投入

 ズーム(Zoom)は4月26日、法人向けの新たな没入型動画会議機能を正式に発表した。

 ベンチャービート誌によると、新型コロナウイルス・パンデミックによって常態化した遠隔労働と動画会議は、一部の国や地域を除けば感染拡大が世界的に収束に向かい、ワクチン接種も浸透しつつあることから、需要が急減するという見方もある一方で、ハイブリッド労働(出勤と仮想勤務の混合)への恒久的移行によって、ある程度の需要が継続するという予想もある。

 セールスフォースやマイクロソフト、ショッピファイ、VMウェア、ドロップボックス、富士通は、遠隔労働またはハイブリッド労働を基本的勤務体制の前提にすることをすでに決めている。

 しかし、「ズーム疲れ」がささやかれているのも事実で、現行の動画会議や仮想協業環境のままでは利用者が離れる可能性は否定できない。

 ズームはそこで、イマーシヴ・シーンズ(Immersive Scenes)という機能を2020年10月に発表した。同社が今回発表したのは、その新たな正式版と位置づけられるイマーシヴ・ヴュー(Immersive View)だ。

 イマーシヴ・ヴューは、数週間前に市場投入されたマイクロソフト・チームス(Microsoft Teams)のトゥギャザー・モード(Together Mode)に対抗するものだ。イマーシヴ・ヴューは、動画会議の調整役(主催者、管理者)が会議参加者たちを単一の仮想環境で画面に表示されるよう加工できる機能だ。

 イマーシヴ・ヴューを使えば、たとえば、社員や社外の出席者らをひな壇に座らせるように一同に画面内に収まるように表示したり、講義室のような空間に並んで座るように表示したりといった表示形式を簡単に変更できる。

 従来の機能では、出席者たちの顔がタイルのように羅列されて表示されるだけだが、イマーシヴ・ヴューでは、会議場や講義室といった仮想環境に出席者全員の顔をデジタル身体と一緒に同時に映し出せる。また、ホストは出席者らを自由に移動させることもできれば、ズームが自動的に移動させることもできる。

https://venturebeat.com/2021/04/26/zoom-launches-immersive-view-to-unify-participants-in-the-same-virtual-room/