Monday, June 21, 2021 11:16 AM
ランサムウェア攻撃で払った身代金は税控除の対象
ランサムウェア攻撃の増加を受けて、連邦捜査局(FBI)では、サイバー犯罪者らに身代金を払わないよう産業界への呼びかけを強めているが、米政府はその一方で、ランサムウェア攻撃者に払った身代金を税控除の対象とする方針だ。
AP通信によると、内国歳入庁(IRS)は、ランサムウェア身代金に関する税関連の指針を正式には示していないが、複数の税務弁護士や公認会計士を含む税制専門家らは取材に対し、攻撃被害会社が身代金を払った場合、一種の救済策として、その額を控除できることが認められている、と話した。
しかし、連邦政府としては、身代金を払わないよう呼びかけていることから、身代金を税控除対象とすることは、身代金を払うことを容認する姿勢とも解釈されるため、相反する姿勢という指摘もある。
ニューヨーク選出の下院議員で下院国土安全保障委員会の共和党重鎮ジョン・キャッコウ氏は、政府の姿勢に「違和感を感じる」と話している。
ランサムウェア攻撃は数十億ドルの事業に拡大している。パロ・アルト・ネットワークスによると、攻撃された会社らが払った身代金の平均は2020年に31万ドルに達し、前年比171%増という驚異的な上昇を記録した。
https://apnews.com/article/technology-business-government-and-politics-d8c1e9958ad1e89eab83f44e6ca70a94