Thursday, September 02, 2021 9:24 AM

ストラタシス、ESG関連の市場開拓に注力する方針

 ポリマーを使用した付加製造(三次元印刷)技術を提供するストラタシス(Stratasys)は8月17日、ESG(environmental, social, and governance=環境、社会責任、企業統治)関連の市場開拓を重視する方針を打ち出した。

 ビジネス・ワイヤーによると、同社はこのほど、持続可能性事業部門を設立し、副社長のローザ・コブレンス氏をその責任者に任命した。ポリマー付加製造技術を通じて、気候変動対策や循環経済、社会貢献の推進を目指す、と同氏は説明している。

 「新しいグローバル経済では、想定外の困難に適応して克服していくことが企業に求められている」と、同社のヨアヴ・ジーフCEOは語っている。「ストラタシスは、不測の事態にも強く地場の供給網に力をもたらす製造技術を提供できる」。

 同社は、新型コロナウイルス・パンデミックの世界的影響に際し、業務体制をすばやく変更して個人用保護具(personal protective equipment=PPE)や人工呼吸器部品の設計と製造を支援した、と同氏は説明している。

 「今後は気候変動が世界的な懸念として拡大していく。当社は、三次元印刷技術における主導的立場を活かして、むだの少ない付加製造を普及させ、思慮深い事業のあり方への貢献を使命に掲げる」とジーフ氏は話した。

 ストラタシスは、その方針の一環として、付加製造業界企業らが2019年11月に結成した業界団体の付加製造製造会社グリーン協会(Additive Manufacturer Green Trade Association=AMGTA)に創設メンバーとして加盟した。付加製造技術の持続可能な活用方法を研究開発する団体だ。

 ストラタシスはまた、国連の持続可能開発目標(Sustainable Development Goals=SDGs)17項目を基本とした2022年の重点項目も発表し、責任ある消費と生産、技術革新と産業化、気候変動対策、学習機会への取り組みに注力する姿勢を明示した。

 同社は1989年に設立され、米国とイスラエルに拠点を置く。輸送交通や消費財、医療といった分野を対象とした三次元印刷ソリューション群を提供している。

https://www.businesswire.com/news/home/20210817005334/en/Stratasys-Spearheading-Sustainability-for-3D-Printing-Industry-to-Advance-More-Mindful-Manufacturing