Tuesday, March 15, 2022 10:40 AM
リアルタイム機械学習をすばやく低コストで実現
リアルタイムのデータ処理技術を提供するシリコン・バレー新興企業のレディス(Redis)と、機械学習技術を提供するサンフランシスコ拠点の新興企業テクトン(Tecton)は、それぞれの技術を統合してリアルタイム機械学習機能を提供する計画だ。
ベンチャービート誌によると、機械学習には、あらゆる意思決定を大規模に自動化する潜在性がある一方で、フィードバックまでに時間がかかり、機械学習を活用した事業をすばやく継続的に前進させることが難しい部分もある。
最近の機械学習の用途では、随時入ってくる逐次転送データを処理して機械学習モデルに取り込み、演算して結果を出すまでの過程すべてをリアルタイムに処理する能力が求められる。
レディスとテクトンの提携は、その需要に応えようと図るものだ。両社は、大量のデータに対応かつ拡張性にすぐれた機能を、すばやく低コストで提供することを目指す。
レディスは、クエリーやビットマップ、位置情報インデックスをともなるストリングやリストといったデータ構造を提供している。一方のテクトンは、機械学習の訓練に使える処理済みデータを保管するための中央データ庫のフィーチャー・ストアー(機能ストアー)を提供している。
レディスのタイムール・ラシード最高事業開発責任者は、業務の重複を避けるために多くの組織がフィーチャー・ストアーの取り組み手法を選ぶようになっている、と説明する。「機械学習をリアルタイムの業務に使おうとすると、特に顧客向けの体験ではパフォーマンスが重要になる」。テクトンのデータ・オーケストレーション機能とレディスのクラウド・サービスを組み合わせることで、「オンラインの予測機能や複雑な演算をミリ秒単位でできるようになる」とラシード氏は話した。
レディスのクラウド・サービスは、「サービスとしてのデータベース」と位置づけられており、ハイブリッドおよびマルチクラウドの両方の形式がある。同サービスは、アマゾン・ウェブ・サービシズ(AWS)やマイクロソフト・アジュール、グーグル・クラウドに対応する。
テクトンは、機械学習の一般的機能の開発で使えるMLオップス(MLOps=Machine Learning Model Operationalization Management)を提供している。各社の開発班はそれを利用して新機能を構築し、のちの再利用のために保管しておくことができる。
フィーチャー・ストアーの提供会社にはそのほか、モレキュラ(Molecula)やホップスワークス(Hopsworks)、スプライス・マシン(Splice Machine)がある。
https://venturebeat.com/2022/03/11/tecton-and-redis-partner-to-improve-real-time-ml-services/