Monday, July 25, 2022 11:30 AM

ロジャース、人工知能に100億カナダ・ドルを投資へ

 カナダの携帯電話サービス大手ロジャース・コミュニケーションズ(Rogers Communications)は7月24日、今後3年間に総額100億カナダ・ドル(約77億4000万ドル)を人工知能技術の開発と試験、および監督の強化に投じる、と発表した。

 ロイター通信によると、同社は、少し前に通信網の不具合問題から広範囲に悪影響をおよぼしたことから、その再発防止を再優先事項に位置づけ、その解決策として人工知能技術の開発に注力する方針だ。

 同社のトニー・スタフィエリCEOは、カナダの通信サービス会社ら(キャリヤー)が、どのキャリヤーの通信網で障害が発生した場合でも、911通話(日本の110番に相当)をたがいの通信網に自動的に切り替えるというキャリヤー間の正式な合意について進展があったことを明らかにした。

 スタフィエリ氏によると、同社の取り組みは、無線通信サービスとインターネット接続サービスを物理的に分離することで、「常時接続」通信網を構築することを目指す。それによって、顧客らが携帯電話とインターネット・サービスの両方で同時停電をふたたび経験しないようにする計画だ。緊急時の電話やそのほかの連絡方法をなんらかの手段でかならず実行できるようにする基幹設備を再構築することがそのねらいだ。

 同社は7月上旬に、19時間近くにわたって不具合を起こし、旅客飛行便から銀行業務、緊急の911通報まですべての通信サービスに支障をきたした。カナダ政府は原因究明の調査を同社に要請すると同時に、通信サービス会社らに対し、国民により良い情報を提供するための通信プロトコールを60日以内に整備することに合意するよう求めた。

https://www.reuters.com/business/media-telecom/rogers-invest-c10-billion-ai-testing-after-massive-outage-2022-07-24/