Friday, September 02, 2022 7:05 AM
トヨタ研究所とノースウェスタン大学が提携
トヨタ・リサーチ・インスティテュート(Toyota Research Institute=TRI、カリフォルニア州)は、世界初のナノマテリアル(微細な粒子で構成される素材)の「データ・ファクトリー」を構築する。新材料の発見や設計、開発の加速を支援するため、ノースウェスタン大学(イリノイ州)と提携した。
TRIのプレス・リリースによると、両者は、ノースウェスタン大学の「メガライブラリース(Megalibraries=新しい無機材料を選別するツール)」を使い、記録的速度で材料を合成する機械学習アルゴリズムを開発した。
メガライブラリースとデータ・ファクトリーは、人工知能基盤の手法によって、用途に応じた最適な材料ープラチナやイリジウムといった高価で希少な材料ーの代わりになる触媒を探している。
TRIのエネルギー&材料担当上席責任者ブライアン・ストーリー氏は、「ノースウェスタン大学との提携によって、輸送の脱炭素化に向けて電池や燃料電池に使える新材料の発見にかかる時間を大幅に短縮できる」と話している。
TRIとノースウェスタン大学によると、データ・ファクトリーはまず、燃料電池車の効率を向上させる新しい触媒を見つけるために使われる。クリーンな水素製造や大気中の二酸化炭素除去、高効率の太陽電池といったさまざまの分野でも活用が期待される。