Tuesday, January 17, 2023 11:55 AM
ヌークリアス、マイクロサービス管理の簡便化をねらう
多くの企業がマイクロサービスを導入しているのを受けて、多数の新興企業がその管理のニーズを埋めようとしている。
マイクロサービスとは、緩やかにまとめられ、個別に導入することのできるサービスで、それらが一緒になってアプリケーションを形成する。
テッククランチ誌によると、2020年に実施されたオライリー(O’Reilly)の調査では、回答した会社らの77%がマイクロサービスを導入していると答え、また、マイクロサービスを使ってシステムの大半を移行または導入していると答えた会社の割り合いは29%に上った。
マイクロサービスの普及にともなって、管理の問題も浮上しており、その課題に着目する新興企業らが台頭している。
ヘリオス(Helios)はマイクロサービスの管理プラットフォームを提供しており、ヘリオスの競合社のオップスレヴェル(OpsLevel)やテンポラル(Temporal)も、マイク
ロサービスを整理するポータルを提供している。
同市場に比較的最近参入したヌークリアス(Nucleus)は、基幹設備やセキュリティー、可観測性に関連するさまざまのツールを提供している。同社はYコンビネーター(Y Combinator)の支援を受けていて、ベンチャー・キャピタルから210万ドルをこれまでに調達した。
ヌークリアスの共同設立者エヴィス・ドレノヴァ氏とニック・ゼレイ氏は、大企業と新興企業の両方に勤めた経験があり、おもに基幹設備プラットフォームの開発に携わった。その間、開発者らがマイクロサービスをテストして導入できるようにするために同じプラットフォームを再構築しなければならないことがよくあったことから、ヌークリアスを立ち上げる発想につながった。
ヌークリアスのプラットフォームでは、開発者らがマイクロサービスを定義して導入するだけで、セキュリティーや可観測性の側面が自動的に設定される。同プラットフォームは、コマンド・ラインのインターフェイスで提供されるため、開発者らの既存のワークフローに組み込みやすい。また、ハシコープ(Hashicorp)やクラウドフレア(Cloudflare)、オクタ(Okta)といった新興企業らのツールとの統合もあらかじめ構築されている。
「製品開発に着手する前に55人の最高技術責任者に聞き取り調査を行ったところ、90%がそういったものを構築したことがあると答えた。それらの開発には平均8~12ヵ月、100万ドル以上、常勤の上席工学者3人を要していた」「当社では、その10%の時間と費用でより良い製品を提供できる」と、ドレノヴァ氏は述べた。
https://techcrunch.com/2023/01/16/nucleus-aims-to-simplify-the-process-of-managing-microservices/