Monday, July 03, 2023 10:43 AM
EUと日本、人工知能やチップで協力へ
欧州連合(EU)のティエリー・ブレトン欧州委員会委員は7月3日、人工知能をはじめとする重要な先進技術について、より緊密な協力関係を日本と築きたいと考えている、と話した。同氏は、EUの産業開発責任者の立場にある人物だ。
CNBCによると、訪日中のブレトン氏は、3日に日本政府高官と会談する前日の日曜に、人工知能が「非常に重要な」議題になる、とツイッターに投稿した動画で語っていた。また、「(日本とEUが)共有する価値にもとづき、人工知能を含むデジタル空間をどのように整理できるかについて話し合う」と同氏は話していた。
同氏はさらに、量子電算や高性能電算といった分野についても話し合うために、日本とEUのデジタル協力体制協議会(EU-Japan Digital Partnership council)を開くと話した。EUは先週、韓国と同様の協議会を開催し、人工知能やサイバーセキュリティーを含む先進技術で協力することで合意した。
その背景には、EUが中国からの「脱リスク(de-risk)」を目指すという政策の重要性の高まりがある。中国との経済的かかわりを小さくしようとする米国の「脱中国(decouple)」とは異なる取り組みだ。
ブレトン氏は3日、EUと日本が半導体の分野でも協力すると話した。日本は世界のチップ市場で約40年前の地位から劇的に落たものの、半導体製造段階の供給網においては非常に重要な技術を牛耳っている。
また、日本政府は昨今、チップ業界の再建に注力しており、つい先日には、半官半民の投資基金が国産チップ会社のJSRを約9000億円で買収することを提案した。EUもまた、域内の半導体産業を強化しようとしている。
半導体は、人工知能モデルを訓練するうえでカギとなる技術でもある。
人工知能と半導体は、これからの技術業界における2大重要分野と位置づけられる。
https://www.cnbc.com/2023/07/03/eu-japan-look-to-partner-on-ai-chips-amid-china-de-risking-push.html