Friday, February 09, 2024 7:11 AM
無人AVの走行距離、5倍増〜加州で23年
カリフォルニア州陸運局が公表したデータによると、2022年12月1日〜23年11月30日の1年間、同州内を無人の自動運転車(AV)が走った距離の総計が前の1年間の5倍以上延び、約330万マイルに達した。
ロイターによると、監督者が同乗しないAVによる走行距離の大部分は、ゼネラル・モーターズ(GM)傘下クルーズ(63%)とアルファベット傘下ウェイモ(36%)の車両が占めた。サンフランシスコ周辺では無人タクシーが一般的になりつつあるが、AVが歩行者に乗り上げて20フィート引きずったクルーズ車両の事故(10月に発生)は世論の反発を呼び、同社は全米の運行を停止した。監督者が乗ったAV試験車両の走行距離は510万マイルから570万マイルに増えた。
自動運転技術を支持する人々は長年「飲酒、テキスト通信、居眠りをしながらハンドルを握る可能性のある人間が運転するよりも安全」と主張してきたが、サンフランシスコの市民や市当局、一部の労働組合は「ロボタクシー(無人運転タクシー)は交通を混乱させ、混雑した道路の真ん中で不規則な運転や急停車をすることで人々を危険にさらす」と訴えている。
加州陸運局は10月、クルーズの公道試験と配備許可を一時停止し、クルーズは司法省を含む複数の当局の調査対象になっている。陸運局によると、現在38社が監督者付きAVの試験許可を受けており、そのうちウェイモ、アマゾンのズークス部門、中国の検索大手バイドゥのアポロ、新興企業ニューロ、ウィーライド、オートXの6社が無人AVによる公道試験を許可されている。
AVの公道試験を行う中国企業に対する懸念も高まっており、一部の議員は、市民、インフラ、テクノロジーに関する機密データの収集と保存に関する透明性を高めるよう求めている。