Wednesday, May 29, 2024 7:03 AM

アルティアムセルズ、レッドウッドと電池材料をリサイクル

 ゼネラル・モーターズ(GM)とLGエナジー・ソリューションの合弁会社アルティアム・セルズ(Ultium Cells、オハイオ州)は、電池リサイクルのレッドウッド・マテリアルズ(Redwood Materials、ネバダ州)とともに電池製造で出るスクラップをリサイクルする。

 オートモーティブ・ニュースによると、平均的な電池工場では、金属箔(はく)から使用不能な電池まで5〜10%の製造スクラップが発生し、レッドウッドはすでに年間4万トンを超えるスクラップを処理して資源を再生している。

 アルティアム・セルズは、オハイオ州ウォレンとテネシー州スプリングヒルにある工場から出る約1万トンのスクラップをレッドウッドに送る予定。

 レッドウッドは、電気自動車(EV)の使用済み電池や電池の端材を回収し、EV用電池の負極・正極部品となる材料に加工してメーカーに供給している。今回アルティアム・セルズが提携企業に加わったことで、パナソニック、フォード、トヨタ、ボルボ、フォルクスワーゲンなど北米のほとんどの電池および自動車メーカーがレッドウッドの取引先になった。同社は正極活物質、負極銅箔などの電池用材料も生産しており、2028年までにはEV100万台分の材料を供給できるようにする計画。

 アルティアム・セルズは、オハイオとテネシーの工場を合わせて容量換算で年間80ギガワット時(GWh)を超える電池生産を見込んでおり、ミシガン州ランシングでも三つ目の工場建設を始めている。レッドウッドへのスクラップ出荷はすでに始まっている。