Thursday, May 30, 2024 7:22 AM

ルシッド、米国で6%人員削減へ〜EV需要の低下で

 サウジアラビア政府系ファンドが支援する高級電気自動車(EV)メーカーのルシッド・グループ(Lucid Group、カリフォルニア州)は、米国内の従業員の6%(約400人)を削減する。

 ロイターによると、高金利とインフレの進行により、消費者の興味が比較的高価なEVからハイブリッド車(HV)に移ってEV市場の成長が鈍化しているため、コスト抑制を目的に人員を減らす企業が増えている。

 ルシッドのピーター・ローリンソンCEOは従業員あての電子メールで「ルシッドのレイオフは、経営陣や中間管理職を含むすべてのレベルに及ぶが、時間給の製造および物流従業員には影響しない」と伝えた。

 同社は2023年12月時点で、全世界に約6500人のフルタイム従業員を抱えていた。人員削減に関連する費用として総額約2100万〜2500万ドルを見込んでおり、24年7〜9月期末までにレイオフを完了する予定。

 業界では、リビアンが今年すでに2回のレイオフを実施しており、直近では4月、利益率改善のため従業員の1%を削減した。EV大手のテスラも4月、全世界の従業員の10%以上を解雇すると発表した。

 ルシッドは5月初め、アリゾナ工場の生産力拡大とサウジアラビアでの工場新設のため24年は設備投資を増やす見込みだと発表しており、顧客層開拓のため26年後半には手頃な価格の中型EV、年内は電動SUV「グラビティー」の生産開始を予定している。