Monday, June 03, 2024 7:12 AM
パナソニック、米国日野の大型電動トラックに電池供給
電池製造大手パナソニック・エナジーは、ヘキサゴンプルス(Hexagon Purus、ノルウェイ)と米国日野(日野モータースセールスUSA、ミシガン州)が米市場向けに開発したクラス8(大型)の電動トラック「RC8」に、リチウムイオン電池の供給を開始した。
EVマガジンによると、パナソニック・エナジーの電池が商用車に採用されたのは初めて。同社は2023年4月、ヘキサゴンプルスに車載用電池を供給する契約を結んだ。
無公害トラック専門ブランド「ターン(Tern)」の下で販売される大型電動トラック「RC8」は、米国日野の「XL 4×2」シャーシをベースに、電池システムおよび車両インテグレーションの高い技術を持つヘキサゴンプルスの最先端ゼロエミッション技術を内蔵。快適性、信頼性、安全性を実現し、米国の商用車セクターの電動化に貢献すると期待される。搭載されるリチウムイオン電池は、日野の日本工場から供給を開始し、26年以降は現在カンザス州で建設が進む新工場から供給する予定。
カリフォルニア州で導入されたアドバンスト・クリーン・トラック(ACT)基準では、24年に同州で販売されるすべてのクラス7および8トラックの新車の5%をゼロエミッション車(ZEV)とすることが求められるほか、ACT基準は、40年におけるトラックメーカーの販売台数の100%をZEVとすることを義務付けており、加州のほか7州でも採用されている。
このような背景を受けて米国では商用トラックの電動化への需要が急激に高まっている。調査会社P&S Intelligence によると、米国における電動トラックの市場規模は30年までに約151億ドルに達し、23年比で毎年平均54%の成長が見込まれている。中でも大型トラックは最も成長が期待されるカテゴリーとなっている。