Friday, June 07, 2024 7:15 AM
フォータム、電池リサイクルで丸紅と協力
フィンランドのエネルギー大手フォータム傘下フォータム・バッテリーリサイクリング(Fortum Battery Recycling)は、黒鉛のリサイクルを中心としたリチウムイオン電池の持続可能なリサイクル・チェーン構築を目指して、丸紅と提携した。
エレクトライブによると、丸紅は中間処理(インプロセス)廃棄物や製造工程用化学品(プロセスケミカル)の供給でフォータムを支援するとともに、市場の需要に見合ったリサイクル・バリューチェーンの構築を目指して、黒鉛やリチウムのリサイクル技術に関する機会を模索する。
両社は、その他の潜在的な商機の模索も続け、クリーンエネルギー分野における持続可能な成長を促進していく。
フォータムのテロ・ホレンダー電池事業エリア責任者は「平均的なEV用電池には黒鉛が約52キログラム(kg)含まれ、EV用電池の主原料となっている。一方で、天然黒鉛の40%は中国から輸入されており、黒鉛のリサイクル技術はまだ商業規模では存在しない。当社は、独自の黒鉛リサイクル技術開発に取り組み、この状況を変えたいと考えている」と話している。
フォータムは、EV電池関連の廃棄物から再生黒鉛を製造している。黒鉛は多様な産業用途があり、EV電池の負極の材料に使われる。
フォータムは、提携を通じて丸紅とともに欧州の再生リチウムイオン電池材料市場で重要な役割を果たし、持続可能な社会の実現に貢献することを目指している。
フォータムは最近、スウェーデンのEV電池大手ノースボルトとノルウェイのアルミニウム/再生可能エネルギー大手ノルスク・ハイドロの合弁会社であるハイドロボルトとも提携した。相互支援を通じて北欧を電池リサイクルのモデル地域にすることを目指している。