Wednesday, September 25, 2024 9:10 AM
クルーズ、加州でAVの手動運転開始
ゼネラル・モーターズ(GM)の自動運転車(AV)開発子会社クルーズが、地元カリフォルニア州で休止中のロボタクシー(自動運転タクシー)事業を再開する構えを見せている。
オートモーティブ・ニュースによると、同社は現在、サンフランシスコのベイエリアで手動の車両運行を開始しており、人間のドライバーが車を操作して公道のデジタル地図作成のためのデータを収している。
クルーズの車両が州内を走るのは、2023年10月に同社のロボタクシー(自動運転タクシー)がサンフランシスコ市内で他車にはねられた歩行者を負傷させて以来となる。同社によると、今回のマッピング再開は今秋予定している監視付き公道試験(ドライバーが同乗して自動運転システムの作動状況を監視する)の前段階に当たり、同社は「州の規制当局や地元の関係者と緊密な協力を続ける上で重要な前進」と説明している。公道試験では、マウンテンビューとサニーベールで5台のAVを走らせる予定という。
23年の事故発生後、州規制当局はクルーズのロボタクシーの公道試験と配備許可を一時停止した。州運輸局によると、これら二つの許可は今も停止されたままで、人間の補助なしで車両を配備するには再開の申請を行う必要があるが、人間が運転する限り公道走行はできる。クルーズは事故の数週間後、全米でAVの運行を休止し、CEOを交代させ、従業員900人超を解雇した。その後、4月に一部で運転を再開し、まずはアリゾナ州フェニックスでベイエリアと同様のマッピング作業を行った後、フェニックスとテキサス州ダラスで自動運転による公道試験を開始。テキサス州ヒューストンでは自動運転システムを作動させない手動運転も行っている。
銀行大手バンク・オブ・アメリカが9月20日に発表した調査報告書によると、クルーズがこの事業から意味のある収益を得るには恐らく数年かかると見られる。しかし、長期的にはGMのような自動車メーカーが運営するロボタクシーサービスの方がテクノロジー企業のサービスよりも本質的に有利で、自動車メーカーはより早く規模を拡大でき、設計や顧客体験全体を掌握できると考えられる。