Monday, June 23, 2025 7:14 AM
エヌビディア「自動運転ソフト」を正式発表
半導体大手エヌビディア(Nvidia)は、業界の規範となる本格的な自動運転車(AV)向けソフトウェア「Nvidia Drive AV」を発表した。自動車メーカー、ロボタクシー(自動運転タクシー)企業、新興企業が、安全で賢い次世代交通技術を大規模に展開するための基盤となることを目指す。
ADAS & オートノマス・ビークル・インターナショナルによると、同社はこのプラットフォームと独自の高速演算技術と組み合わせて、人工知能(AI)駆動型モビリティーのための強固な基盤を業界に提供する。
「Nvidia Drive AV」はモジュール式の柔軟な方式を採用しており、自動車メーカーはニーズに応じてスタック全体を導入することも特定のコンポーネントのみだけを利用することも可能。ソフトウェア設計は、同時進行のセンサーフュージョン(車両各部のセンサーが集めたデータを融合する技術)と無線更新(OTA)による継続的な改善をサポートする。
拡張可能なデザインによって、自動車メーカーはレベル2++およびレベル3の車両向けに、周囲の状況認識、自動車線変更、駐車、アクティブセーフティー(予防安全)などの高度な運転支援機能を実装でき、将来的にはより高い自動化レベルにも対応できる。
このAVソフトウェアは、スリーコンピューター・ソリューションで補完され、3つのコンピューターには、AIモデルの学習とAVソフトウェアの開発に用いられる「Nvidia DGX」システムと画像処理装置(GPU)、シミュレーションや合成データの生成およびスマート工場運用の最適化に使用される「Nvidia OVX」システム上の「Nvidia Omniverse」と「Nvidia Cosmos」プラットフォーム、そして、リアルタイムのセンサーデータ処理によって安全で高度な自動化および自動運転機能を実現する車載コンピューター「Nvidia Drive AGX」が含まれる。
従来のAVソフトウェア開発は、認識、予測、計画、制御を個別のモジュールで構成する方法だったが、エヌビディアはディープラーニング(深層学習)と基盤モデルを用いて、人間による大量の運転データに基づいてセンサー情報を処理する統合的な手法を採用して、車が人間と同じような判断を下して安全に走行できるようにしている。