Monday, October 26, 2026 7:24 AM
大統領、アウディ工場新設を発表〜接戦ジョージア州で支持獲得狙う
トランプ大統領は24日、VW傘下のアウディがジョージア州中部のメイコンに、組み立て工場を建設する計画だと正式に発表した。中間選挙に向け、有権者に共和党への支持を訴える狙いがある。新工場建設と引き換えに追加の関税軽減措置を設ける方向で、トランプ政権とVWが交渉しているが、関税引き下げの正式合意には至っていない。ロイターなどが報じた。
メイコン近郊ペリーで開催した政治集会でトランプ氏が明らかにした。ブルームバーグによると、約40億ドルを投じてSUVを年間20万台生産する。生産するのはアウディの「Q7」「Q8」「Q 9」。特にQ9は、メルセデスの「GLS」やGM「キャデラック・エスカレード」などから市場シェアを奪うことを狙ったモデルとなる。27年に着工、30年代初頭に生産開始し、約4500人を雇用する。米政府当局者によると、VWはさらに、サウスカロライナ州ブライスウッドで建設中のスカウト・モーターズの工場も拡張する。車種は未定だが、年間生産能力を2万5000台増強する。
ジョージア州では、中間選挙に向け連邦上院選と州知事選が大接戦となっており、トランプ氏は昨年導入した自動車関税が米経済にプラスになっていると訴えている。
一方、米国市場向けの全車両を欧州やメキシコから輸入しているアウディは、昨年の自動車関税導入で12億ユーロ(約14億ドル)の打撃を受けた。販売台数は2年連続で減少し、米国販売も今年1〜9月は16%減少している。
経営不振で10万人規模の人員削減を打ち出しているVWグループとしては、米国で雇用を増やすという政策的に難しい決定となった。ただし、新型Q9は当初スロバキアで生産されるため、同モデルも当面、トランプ政権による自動車輸入関税の対象となる。この問題を解決するため、VWは現在の輸入車にも減税適用を求めている。
これまでVWのブルーメCEOは関税負担が変わらなければ米国での大型追加投資を実施できない、と明言していただけに、方針転換は米政権側の譲歩を示唆している。米国への大型投資を計画するトヨタ、ホンダ、現代自などにも重要な影響を及ぼす可能性がある。