Monday, October 31, 2016 10:35 AM

銀行の店舗数、09年以降に11%減少

 パソコンやスマートフォンなどを使って銀行取引を行うオンライン・バンキングが普及する中で、銀行は支店網を縮小している。

 USAトゥデイによると、連邦預金保険公社(FDIC)の統計では2009年の最盛期には全米に9万9550の銀行支店があったが、15年半ばには9万3273店、16年半ばには9万1861店に減少した。アリゾナ州の場合、09年には1405店だったが、その約11%に当たる157店がこれまでに閉鎖し、16年半ばの時点で66行が1248の支店を運営、1年前の1287店から約3%減少している。

 アリゾナには銀行の店舗が10店以下という郡が6郡あり、グラハム郡には3店、グリーンリー郡には2店しかない。いずれもナショナル・バンク・オブ・アリゾナの支店。人口最大のマリコパ郡でも、昨年半ばの845店からことしは826店に減少した。

 この背景には、電子サービスの利用者が増えたことがある。米国銀行協会(ABA)が今年行った調査によると、主に何を使って銀行取引を行っているかという質問に、回答者の55%が「デスクトップかラップトップ・コンピュータ」、18%は「スマートフォンなどの携帯通信端末」と答え、「銀行窓口」は14%にとどまった。このほか、 6%は「現金自動預け払い機(ATM)」、4%は「電話」、3%は「郵便」と答えた。

 一方、店舗数の減少や歴史的な低金利にもかかわらず銀行預金高は増え続けており、全米では09年の7兆6000億ドルから15年半ばに10兆7000億ドル、16年半ばには11兆3000億ドルとなっている。