Friday, July 01, 2016 10:10 AM

メキシコのTREMEC、ミシガンに初の米工場開設へ

 メキシコの自動車部品企業TREMECが、ミシガン州ウィクソムに米国初の本格的な生産工場を開設する。

 デトロイト・ニュースによると、総工費は5400万ドルで、最大133人の雇用が計画されている。

 TREMECはウィクソム市の新築物件を借り受けてグローバル事業開発本社、研究開発(R&D)センター、アフターマーケット事業部門、最新式変速機工場を設ける。州はTREMECに73万1500ドルを助成した。

 TREMECはメキシコシティに本社があるKUOグループに属する。自動車から化学製品、食品まで多様な生産事業を展開するKUOは、世界で1万8000人を雇用し、70カ国以上に製品を輸出している。

 州当局によると、ミシガンはインディアナとオハイオの両州、メキシコとの誘致合戦に勝ち抜いた。

 自動車業界がメキシコへの投資を加速化させる中で、メキシコ企業によるミシガンへの進出は異例だ。メキシコへの投資額は、デトロイトの米自動車メーカー3社が最近発表した分だけで約100億ドルに上る。

 フォードは16年に入り、サンルイポトシ州に15億ドルを費やして新工場を建設すると発表した。14年には、25億ドルを投じたエンジン・変速機工場の建設計画が公表されている。

 GMは13年から18年までの間、メキシコに総額50億ドルを投資して5600人を雇用する計画だ。

 フィアット・クライスラー(FCA)は4月、イリノイ州で製造しているジープの「コンパス」と「パトリオット」の後継車を、下半期からトルーカ工場で生産する計画を明らかにした。FCAは15年時点で、7工場をはじめメキシコの全拠点で約1万2000人を雇用している。