Friday, February 03, 2017 6:25 PM

「難民が虐殺」と虚偽主張 入国禁止正当化の米顧問

 コンウェー大統領顧問は2日夜のテレビ番組で、イスラム圏7カ国からの入国禁止を決めた大統領令について「イラク難民が起こした『大虐殺』を受けてオバマ前政権も入国禁止を実施した」と正当性を主張した。だが、実際には起きていない事件を引用したために、批判が噴出している。

 コンウェー氏は以前にも虚偽の主張を「オルタナティブ・ファクト(もう一つの事実)」と正当化したことがある。都合に応じて事実を歪曲する米政権の姿勢には疑念の声が上がっている。

 コンウェー氏は、大統領令に対する国内外の批判が高まっていることを念頭に、入国制限はオバマ前政権も実施したと指摘。イラク難民2人が2011年にケンタッキー州で起こした殺人事件を受けた措置だったと説明し「報道されなかったので、ほとんどの人がこのことを知らない」と話したが、そうした事件は存在しなかった。(共同)