Thursday, February 16, 2017 11:06 AM

AWS、アマゾン・チャイムを市場投入〜法人向けスカイプの競合サースに

 アマゾン・ウェブ・サービシズ(AWS=Amazon Web Services)は、法人向けの音声および動画電話とインスタント・メッセージングの新サービス「アマゾン・チャイム(Amazon Chime)」を市場投入した。

 ベンチャービート誌によると、同市場には、シスコ・ウェブエックス(Cisco WebEx)やログメイン(LogMeIn)のゴーツーミーティング(GoToMeeting)といった先行サービスがあるが、アマゾン・チャイムはそれらのサービスよりマイクロソフト(Microsoft)のスカイプ・フォー・ビジネス(Skype for Business)と直接競合するとみられる。

 グーグル(Google)が法人市場への売り込みを強化しているハングアウツ(Hangouts)も、アマゾン・チャイムの登場によって競争に直面する可能性がある。

 そのほか、ブルー・ジーンズ(Blue Jeans)やダイアルパッド(Dialpad)、スラック(Slack)、ズーム(Zoom)といった中小の新興企業もアマゾン・チャイムによって影響を受けるかもしれない。

 アマゾン・チャイムは、AWSの根幹であるアイアース(IaaS=infrastructure-as-a-service)ではなく、法人向けサース(SaaS=software-as-a-service)市場に直接進出するAWSの事業戦略を示している。

 AWSはこれまで、ビジネス・インテリジェンス・サービスのクイックサイト(QuickSight)や、電子メールおよびカレンダー・サービスのワークメイル(WorkMail)を法人向けに提供してきた。

 アマゾン・チャイムには、無償版と有料版がある。有料版にはプラス・エディションとプロ・エディションの2種類がある。

 前者では、利用者管理とAD(Active Directory)サポート、1GBのメッセージ保存を利用者一人あたり月額2.50ドルで提供する。後者ではそれらに加えて、オンライン協業を簡便化するスクリーン・シェアリングや、最高100人の利用者に拡大できる動画電話、無制限のVoIP(Voice over Internet Protocol)サービスが一人あたり月額15ドルで提供される。

http://venturebeat.com/2017/02/13/aws-launches-amazon-chime-a-skype-for-business-competitor/?google_editors_picks=true