Wednesday, April 05, 2017 10:23 AM

クラウド・ロボティクス市場、年率30%以上で成長

 クラウド・ロボティクス(cloud robotics)市場は、2016年から2024年まで年率平均32.4%という驚異的成長率で拡大し、2015年の13.8億ドルから2024年には219億ドルに成長すると予想される。調査会社のトランスペアレンシー・マーケット・リサーチ(TMR)が調査結果を明らかにした。

 クラウド・ロボティクスとは、クラウド電算に接続化されたロボティクスのことで、比較的新しい市場だ。現在、いくつかの小さめの会社が世界の各地域ごとに市場を牛耳っている。

 工場をはじめとする各種の産業施設における自動化が近年非常に進んでいることから、従来型の産業ロボティクスよりもクラウド・ロボティクスのほうが大きく伸びることは確実だ。また、地域別ではアジア太平洋の成長がほかの地域よりも大きい、とTMRは報告した。

 同分野では、利用企業らが一つのベンダーにとらわれないため、ベンダーにとっては顧客維持が難しい市場だ。クラウド・ロボティクス市場で世界的大手がまだ出現していない要因の一つもそこにある。

 クラウド・ロボティクス市場のおもなベンダーには、中国企業に買収された独クーカ・ロボティクス(Kuka Robotics)をはじめ、日本のファナック、スイスのABB、ニューヨーク州拠点のキャルヴァリー・ロボティクス(Calvary Robotics)、コロラド州拠点のウルフ・ロボティクス(Wolf Robotics)がある。

 クラウド・ロボティクス市場では技術革新が非常に速く、次世代向け革新的技術の登場もすでに見込まれている。そのため、それらの企業の勢力図は近い将来に変わっている可能性が高い。また、現在無名の会社が突然に台頭する可能性もあり、業界内勢力はきわめて流動的だ。

http://www.prnewswire.com/news-releases/worldwide-cloud-robotics-market-will-exhibit-a-cagr-of-324-by-2024-advent-of-advanced-connectivity-technologies-will-help-in-mitigating-security-threats-says-tmr-615457774.html