Monday, July 18, 2016 10:41 AM

ソフトバンク、ARMを3.26兆円で買収へ〜IoT事業戦略で新たなな収入源を創出

 ソフトバンクグループ(SoftBank Group)は18日、携帯端末向けCPU(中央演算処理装置)設計最大手の英ARMホールディングス(ARM Holdings)を全額現金の320億ドル(約3兆2600億円、約234億ポンド)で買収することで合意した。

 同買収額は、英ボーダフォンや米スプリントをソフトバンクが買収した際の額を上回り、ソフトバンクにとって過去最高額。ARMの時価総額は約220億ドル。

 ウォール・ストリート・ジャーナルによると、ソフトバンクの孫正義最高経営責任者(CEO)は、「モノのインターネット(IoT=Internet of Things)の成長による事業機会の獲得に向けて、ARM(の買収)はソフトバンクの戦略に非常に適合する」と述べた。

 孫氏によると、「2040年には(接続網につながる機器類を)一人あたり1000個持つ時代がくる」ため、省電力型半導体の設計で世界最大手のARMの技術をIoTの事業機会に最大限に応用することで、大きな収入源を創出することが可能となる。

 業界専門家らによると、接続網につながる機器類の数は2020年に世界で500億台に増えるという予想もある。

 ARMは、CPUをみずから生産せずに、設計をチップ・メーカーにライセンスすることで収入を得ている。省電力型チップ市場では、ARMの設計が業界標準となっている。2015年12月期におけるARMの売上高は9億6830万ポンド。従業員は約4000人。

 ソフトバンクはこれまで、携帯電話通信サービスを中核事業にすえてきたが、ARM買収によって、接続車(connected car)やスマート家電、スマート住宅を含め、スマートフォン以外での接続化および通信網の事業に注力し、IoT対応機器類や関連サービスを次なる中核事業に育てる方針だ。

 英国が国民投票によって欧州連合(EU)から抜けることを決めたことでポンドの対円相場は急落し、ポンドは1年前と比べて約30%も下落している。そのため、日本企業にとって英国企業は買収しやすくなっている。

http://www.wsj.com/articles/softbank-agrees-to-buy-arm-holdings-for-more-than-32-billion-1468808434